ゴードン・マクドナルドはその著書『The Life God Blesses(神の祝福する人生)』の中で、コロラド大学陸上チームでの経験について語っていますが、特に、ビルというチームメートとのワークアウトが大変だったと話しています。「今日に至るまで、毎週月曜の午後のワークアウトは辛い思い出です。月曜のワークアウトが終わると、へとへとになってロッカールームに行ったものです。」 でもビルは違いました。彼はワークアウトを終えると、トラックの脇の芝生で休み、20分ぐらいすると、ゴードンがシャワーしている間に、ワークアウトをまた最初から一通り繰り返すのです! ビルは自分のことを大学で目立って優れたアスリートだとは考えていませんでした。こんな風に言っています。「僕は大したアスリートではなかったけれど、『あの手この手』理論を持っていて、どういうことかというと、トレーニングや競技で一つの派手な動きはできなくても、小さなことなら出来ることが何千もあるということです。」 ![]()
ビルは大学時代はこれといった成績は残さなかったけれど、時間が経つにつれ、彼の自己鍛錬と願望は報われました。自制心による努力と継続的な改善を通して、ゴードン・マクドナルドとワークアウトをした目立たない大学生アスリート、ビル・トーミーは、世界的に有名なアスリートとなり、1984年に10種競技でオリンピック名誉殿堂入りしました。
ビルがそれほどの偉業を達成できたのも、自己鍛錬のおかげでした。それは、ゴードン・マクドナルドがこう言っている通りです。「私たち2人の違いは、月曜午後のワークアウトに始まりました。彼は自己鍛錬を厭わず、最大限のことをしたけれど、私はそれを嫌い、最低限で済ませたのです。」
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「やもめと裁判官」のたとえ: 物語とぬりえ - Parable of the Widow and the Unjust Judge: Story and Coloring Page5/27/2019
Text courtesy of Activated magazine. Photo in public domain.
![]() エルサ・シクロフスキー 9歳の誕生日プレゼントに水彩画の教本をもらった私は、大喜びでページをめくっていきましたが、すぐに、がっかりしてしかめっ面になってしまいました。最初の4分の1は色調に関する練習や、筆づかいと色の混ぜ方についての説明だったのです。何と退屈な! ため息まじりに、次のセクションを見ていくと、今度は色々な筆や紙の質についてのアドバイスです。「こんなのいらないのに。もっと面白いこと、書いてくれないかしら。」 そこは飛ばして、本の中程を見ると、イチゴの静物画に目がとまりました。出来上がりがなかなか良かったし、写真を使ったステップごとの説明も簡単そうでした。これこそ、実践っていうもの・・・私は筆を水に突っ込み、描き始めました。 イチゴのハイライトのためのレモン色は問題なく塗ることができましたが、中間色としてオレンジを塗ろうとすると、絵の具を混ぜる時に水を入れすぎていたことがわかりました。絵の具をまぜ合わせたことがなかったので、ちゃんとしたやりかたがわからなかったのです。 さらに、私の使っていた、質の悪い薄い紙が、一番濃い色調の赤を吸ってくれなかったので、たらたらと幾つもの線になって流れ出してしまいました。先に塗った水っぽい色が乾くまで待たなかったため、紙がそれ以上吸収できなかったのです。美しい色だったのが、血に染まったナイル川のようになってしまいました。(出エジプト記7:14-25参照) 頑張って描いた作品なのだから、何とか直そうと必死になり、イチゴのへたの緑を塗ろうとしました。でも、大きすぎる筆のせいか、緑が赤の部分にまざりあい、グロテスクで茶色っぽい水たまりのようになってしまいました。びしょびしょに汚れたテーブルを片付ける頃には、もう二度と水彩画なんて描かないと心に決めていました。 でも、あんなに「もう嫌」と思っていたのに、朝になると、「大切なお小遣いでちゃんとした筆を買おう」、そして、「しっかり勉強して練習しよう」と新たな決意をしたのでした。やがて、風景画や静物画を描くのが楽しくなり、あのイチゴの絵も楽しく描きました。その時になって、あの本の「退屈な」部分が、後でうまく描けるようになる基盤となったことに気づきました。 ![]() 多くの場合、私は自分のゴールに、楽に素早く到達したいと願い、その途中で障害や挫折や困難に遭遇すると、動揺し、がっかりしてしまいます。成功のための魔法の薬はまだ発見していませんが、「赤ナイル川」の教訓は、たとえ退屈だったり、不愉快だったり、大変だったりする時でも、忍耐強く、頑張って取り組むことの大切さを思い起こさせてくれます。そうしないことには、キャンバスにイチゴは描けないのです。 「赤ナイル川」は、英語の「Activated」誌からの記事を翻訳したものです。その他の記事は、ホームページでご覧頂けます http://www.activate.jp
Image 1: Nonexistent World via Deviantart.com. Used under Creative Commons Attribution-Noncommercial-No Derivative Works 3.0 License. Image 2: Created by Starline – Freepik.com Image 3: public domain 43歳のある日のことです。奇妙な形の石につまずきました。彼自身の言葉を借りれば、「かなり急いで歩いていると、何かに足をとられて、よろめきながら何メートルか先に進んだ。いったい何だろうと思った。そういえば昔、宮殿か城か石窟か、よく説明はできないが、何かを作っていた夢を見たことがある。‥‥馬鹿にされるのはいやだし、自分でも馬鹿げていると思ったので、誰にも話したことはない。あれから15年が経ち、夢のことは忘れかけていたし、考えることなどなかったのだが、何かにつまずいた足が思い出させてくれた。足が引っかかったのは石で、そのために、ひっくり返りそうになったのだ。そこで、どんな石なのかを知りたくなった。‥‥かなり奇妙な形をしていたので、あとでゆっくり見てみようと思い、ポケットに入れた。翌日、例の場所に戻ってみると、他にも石が落ちていた。しかももっときれいだったので、一箇所に集めてみた。嬉しくてたまらなくなった。」 1896年、シュヴァルは引退し、建築のために完全に情熱を傾けることができるようになりました。1912年、77歳の時、33年間かけた建設は終わりを告げ、宮殿は完成しました。しかし、シュヴァルのしたいことは、まだ済んでいません。次に精巧な霊廟を作り始めたのです。そのためにさらに8年かかり、完成した時には86歳になっていました。 あなたも、自分は日々長い道のりをゆっくりと進むだけの、平凡な人生を生きていると感じるなら、理想宮を夢見た郵便配達夫のことや、その夢を実現するためにかかった、石を一つずつ積み上げるという、骨の折れる単調な仕事のことを思い出してください。人生の旅路を進んでいて、奇妙な石につまずいたことがもとで、驚くべき結果がもたらされるということが、あなたにも起こるかもしれません。そのようなつまずきの石を踏み石として使うなら、何か驚くべきものを作り出すことができるかもしれないのです。
Text courtesy of Activated magazine. Used by permission.
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